業界ごとに離職率にも違いがある
働きやすい企業を選ぶ
いくつもの会社を渡り歩いてキャリアを積んでいる欧米スタイルのビジネスマンもいますが、多くの転職者は居心地が良く安定した企業に勤めて長い期間働くことを希望することが多いです。そのため働きやすい環境を探して企業を選ぶことになりますが、その働きやすい環境を求める1つの指標になるのが離職率です。この離職率ですが業界で全然異なっており、離職率の高い業界と低い業界があります。この離職率が高い業界を知って、さらに離職率の高低の違いにはどのような理由があるのかを紹介します。
高い業界と低い業界
最近の転職事情では大卒の人の3割が3年以内に辞めると言われています。しかしこの割合は業界によって大きく違いが見られており、新卒の人が3年以内に辞めてしまうことが多い業界が「宿泊業・飲食サービス業」と「教育・学習支援業」と言われています。これらは離職率が50%近くとかなり高い数字となっています。一方で離職率が低い業界には「鉱業・採石業・砂利採取業」と「電気・ガス・熱供給・水道業」となっています。これらの離職率は10%を切る結果となっており、業界別で離職率がかなり異なることがわかります。
では、業界によって離職率に差が出ている理由にはどのようなものがあるかを紹介してきます。
離職率が高い理由
離職率が高くなる業界にはいくつかの理由がありますが、最も特徴的なのがその賃金の低さから起因します。20歳~24歳までの平均年収は「教育・学業支援業」で285万円ほどとなっており、これは「電気・ガス・熱供給・水道業」の362万円と比べるとかなり低い数字になっていることがわかります。次に離職率が高くなる理由として、ハードな勤務体制があります。「教育・学業支援業」では拘束時間がとても長いという特徴や、教材作りといった時間外労働が多いなどの特徴があります。これらとあわせて休みも週に1回といった体制で働くことが多く、ハードな働き方となることが多いです。
一方で離職率の低い業界は研修などの教育に対して時間をかけているところが多いです。人材育成の時間を現場に出るまでにもかけてくれますので、労働条件がとても良好です。製造業では大卒者以外の新卒も多い傾向がありますが、大卒者も高卒などの新卒者も高い定着率を誇ります。
以上、業界別の離職率の高低について説明しましたが、賃金と勤務体制に関する理由が多いということがわかります。ある程度の賃金と休みを確保出来る企業は離職率が低くなります。